[解説][こころ] 瞑想によって胸が痛くなるという事について。

Hiroette さんの BLOG *1 をみてつれづれなるままに。

瞑想はじっとしているように見えても、結構、体全身を使っている。運動と違って使う場所が普段は自律神経に支配されている部分が多いので目立たないだけかもしれない。だから運動と同様にやり方によっては体の調子を返って崩す事もある。

Hiroette さんが自分の BLOG に胸の痛みがあると書いている。この辺は私も経験してきた事である。振り返って考えてみると大体パターンとしては3つほどあった。

  1. 呼吸不全によるもの。
  2. 瞑想によって過剰に敏感になった神経がストレスに反応した物
  3. その他。

最初の呼吸不全の場合であるが、瞑想では呼吸を整える事を非常に重要視する。これには以下にあげるとおり2つの側面がある。

  1. 呼吸の間隔を長くする事。
  2. 呼吸を滑らかにする事。

まず、大体人間は通常一分間に 10回〜12回ぐらいのペースで呼吸を行うが、人間ストレスや緊張が続くと息が浅く、速くなり、18回〜20回ぐらいになる。これが常態なら何らかの病気(精神疾患も含む)を疑った方がよい。これを瞑想時にはお腹に重心を落として、大体 5回から6回ぐらいになるように整えていく。*2
次の滑らかさであるが、これは呼吸を連続してリズミカルに行うことである。要は吸う時から吐く時、吐く時から吸う時の切り替えがスムーズに行くようにする事で、呼吸を長く、深く行うとそれぞれの動作の慣性が大きくなるので切り替え時に一時的に息が止まったようになることがある。これを練習によって無くしていくことである。

息を長く、深くすることとスムーズにする事を意識的に両立させるには練習によって体で覚えていくしか無い。結局は全身を使う事になるが、力の入れ加減は慣れるまで時間がかかる。この辺で上手くいかないとちょうど大量の水を一気に飲んだ時のように息が胸の辺りに滞ってそこが痛くなる時がある。呼吸がぎこちなくなっているのである。こういう時は瞑想を中断して、素直に普通の呼吸に戻せばよい。胸が痛んだ後は実際にダメージが残っているので無理は避けた方が良い。運動による筋肉痛見たいな所もある。普段は使わない横隔膜を使うために肋間神経痛のような痛みを覚える事もある。

次の原因である「過剰に敏感になった神経がストレスに反応した物」であるが、よく胸が痛むという言葉が、文字通りな場合と心が痛むの二通りがあるが、精神的なストレスは胸の部分の神経と何らかの関連があるようである。

例えば瞑想を中心としたヨガである、クンダリーニ・ヨーガでは力の泉を意味するチャクラが全身に7箇所あり、そこに意識を集中して瞑想を行うとそれぞれ超人的な力を得ると去れている。また実際にその部分には神経や内分泌系の器官が集中して存在する事も多い。その中でも、アナーハタ・チャクラと呼ばれるチャクラは胸・心臓の部分に存在し、ここを覚醒すると超人的な五感の力を得るとある。要はその部分はそれだけ、ストレス、精神的な事柄に対して敏感であるという事である。その敏感なアナーハタ・チャクラのある部分が痛むことが多いが、瞑想によって研ぎ澄まされた感覚や潜在意識への過剰な入り込みに対して反応してしまうのであろう。電気を食らったような急な痛みに襲われる事がある。また前にも書いたが 過労等により肩こりなどがひどい場合は姿勢がゆがみ、その分胸の敏感な神経を常時、圧迫している事から病的に敏感になってしまう場合もある。このような場合は素直に施術してもらった方がよい。

ただ、ストレスが原因なので、体調を整えるだけでは叶わない部分もある。いわいるカウンセリング等によって気持ちの整理を行う事が必要になる場合もある。また、このような場合は自分の経験からすると集中の瞑想は行わない方が良いと思う。拡大の瞑想の方がよい、例えば珊瑚礁の海でイルカと遊ぶような癒し系の環境ビデオをみながら、その中に自分を投入して一時的に現実を忘れるといった事も案外と効果がある。*3

最後の「その他」であるが、・・・・・・ ある意味一番厄介なあり、また今の時点でここに書くのは誤解を招く可能性もあるのでまたの機会に書くことにする。ただ手短に書くなら、ラブクラフトクトゥルフ神話的な表現を借りると「禍禍しきもの」といった所だろうか。

*1:http://blog.drecom.jp/meisou/archive/47

*2:ごく基本の呼吸のやり方であるが、ここをマスターできないうちは呼吸法の面で先に進まない方が無難である。

*3:それでも離れない強いストレスについては、いわいる「その他」の方に分類したい。また後の機会に話したいと思う。