[こころ] 8/1

夏風邪をこじらせてしまい、今日は会社を休んでしまった。ただ病院で観てもらったが、特に異常も無く、熱も下がっており、医者も首をかしげていた。

家への帰路は、ただ暑く、暑いが故に音が直射日光に抑えられるがごとく、静かに感じてしまった。芭蕉の歌に「静けさや、岩に染み入る・・」とあるが、ただ蝉の泣き声だけが、存在感の無い大音量で、響くのみであった。

ことわざや昔話に「物言わざるは腹ふくるる。」「王様の耳はロバの耳、・・・」と有るが、思っていることを言わないと言うのは実にストレスになると思う。母親が精神の病気にかかって以来、「聞き上手にならんといかん!!」 そう思って、いろいろ努力してきたし、前よりは落ち着いて人の話しを聞けるようになったと思う。しかし独習に使ったカウンセリングの本(プロカウンセラーの聞く技術)にも書いてあったが、身内の話を聞くというのは実に難しい。きりが無いし、聞いていてつらいことも多い。
そんな訳で、最近は母親に対して、反論する事も多くなったと思う。と言うよりも今日も口論になってしまった。感情の部分をまたぶつけてしまったと思う。*1 体調が悪いせいもあるだろう。医者には夏風邪?と言われたが、確かに風邪と言うよりは、喘息に近いかもしれない。前の病状に近い。 体力が抜けて、胸が苦しくなってただ横になって寝ているしかないと言う状態だった。咳を重ねるたびに精神状態もかなり追い込まれていったような気がする。

こうした今日のような口論は多分に心の病に関する理論から行けば、かなり外れた部分も多いと思う。ただこれでも良いような気もしてきた。要は自分の気持ちを素直にぶつけて行く事があまり無かったし、感情と感情でぶつかりあう事もある意味、家族としての関係上、絶対に必要な事だと思う。誰かが自分を犠牲にして、表面を取り繕うような家族よりも、言い合って、後で後悔するか、いじけてしまうかぐらいの方がある意味健全なのかもしれない。あとで修復するにしてもやはり間合いを見て、言葉をやり取りしないといけないが、そうしたコミュニケーションも今まで面倒の一言で避けていた部分もあったと思う。

結局、口で私が言い負かしてしまい、母親はしばらく無口に「怪傑えみちゃんねる」をみた後、そのまま寝てしまった。以前なら絶対にそうしたバラエティ番組など見ない人だったのに変ったもんだ。ただなぜかしら、普段よりはよく寝ていると思う。あと不思議な事にこうして、今こうして自分の心境を BLOG に書きながら整理していると若干、胸が楽になっている。やはりストレスなのだろうか。黙っていれば、内側にこもってしまいがちな、悲壮な気持ちと言うのは、適当に外に出さないと自他共に毒になるのだろうか。

そんな事を外や家の中で考えながら、結局、何もせずにじっと静養しながら、今日一日も終りとなった。gree から来た一通だけの誕生日メッセージが今日が私にとっての特別な日である事を告げていた。

静けさや、空が吸い込む、蝉の声
考葦子。

*1:理由は些細な事である。故障した洗濯機をどうするかと言う事だったと思う。