宴の後。

知人が結婚する事になり、今日はそのお祝い。披露宴ではなく、レストランでのパーティ形式。久々に楽しく過ごす。

以前、占星術で相談にのったこともあり、そうした縁で招待される。今だから明かせるが、最初の相談の内容は結婚のことだったと思う。厳しい内容だった。幾年か経ったが、あの件は一件落着と言う事か。一つの占段に対して答えの出る期間の長さと言うのは、案件によって全然違う。その辺は具体的な占段内容と相手の状況から読まないと何ともいえない。忘れた頃にその結論が出ることも多い。今回はそんなケース。
占星術において実際に相談の経験を積まないと学べない事の一つは、この辺の時間の読み方である。机上の占段だけでは中々学べない。頭の回転が速いとかえって、要らぬ知恵が結論を早く求めるあまり、短めに判断してしまう傾向がある。相談にのっていると相手の結論を早く知りたい気持ちに流される事も多い。思考を留める*1。そんな事が要求される。

周りは動いていく。何も動かないようでいて、季節は春に移りつつある。しかし自分に関する変化と言うのはあまり見えない。時々、占段に相談の結果、相手の問題が好転して行くのを見ると、逆に「なぜ?」と思う事が多い。多分に中々、先の見えない自分と比較してしまうからだろうか。自分が取り残されてしまったような感覚に陥る。当然、最善のアドバイスをしたつもりなので、そんな素振りは相手には見せない。孤独を強く感じる。要は問題を主体的に解決するのは必ず、相手なんだと言う事であるが、時々忘れてしまう。経験を積み重ねると無意識のうちに冷静な判断を下せるぐらいに、相手との距離を適当にとって接すようになる。そんな事も影響しているのだろうか。

子どもの頃、テレビで見た外国のアニメに、人間嫌いな大男が住む大きな館があった。そこ常に冬だった。そんな設定で始まる物語があった。子ども達がそこに冒険に行き、最初は大男に追い払われるが、その内に大男も少しづつ子ども達に接するうちに心を開き始め、友達になった瞬間、屋敷の季節は冬から春に変って行く。そんな終り方だった。パステル調のきれいな絵本のようなアニメーションだった。

不意に、こんな物語を思い出した。宴の後に家で一人で物を考えていると、こんな風になることが多い。

*1:瞑想の技法で言うと「止」の瞑想である。ただよく言われる集中という意味とは少し違う。この辺は言葉では説明しにくい。