水無月の花。

水無月と言えど、梅雨で雨の多い時期に水が無いとはどう言う事なんだろうと思う。陰暦だから、今の7月ごろに当るが、昔は実際に水の無い月だったのだろうか。

ごうきさんの BLOG にあったガクアジサイ、不思議なアジサイと思ったが、案外と近所に咲いていた。確かに周りから咲き始めるのは不思議な花だ。


前に蕾の頃のアジサイを撮ったがあの時は葉がきれいだったので、写真にした。今良く見ると少し葉にあのときのような瑞々しさが少なくなっている。花に養分をまわしたせいか、雨があまり降らないせいだろうか。アジサイの花は咲く時にはあまりの色のない状態で、咲き始めてから鮮やかな色がつくようだ。よくよく観察してみると色々と分かって面白い。

学生の頃、生物にできる様々な時間的、空間的な模様がなぜてきるのか、反応拡散方程式を使って数理モデルを作って研究していたが、あの頃ならガクアジサイの開花を司る何らかのホルモンとその濃度勾配の動力学がどうなっているのかとか、そういう風に考えていただろうと思う。やはり頭から考える事が多かったようだ。今はなるべく目の前の現象を素直に見て、感じるように心がけている。そうすると色々と気付きがある。それが素直に嬉しい。

夏に入って、様々な草木が勢いをつけてその背丈を伸ばしていく、中には垂直に近い石垣に根を張っているものもある。劣悪な環境でも、時期が来て、生きると言う意志があれば、生きていけると言う事か。生命力とはそう言ったものなんだろう。


朦朧を どくだみの花 拭い去る

考葦子