そら




つき抜けるような青いそら。

自己主張 われ清浄や はなみずき

考葦子

引越しから、一ヶ月。ようやく家の中が落ち着いてきた。

買い物に歩いて出かける。新しい家の周辺にはたくさんのはなみずきが植わっている。晴天に映えるその白はまぶしいほどに白い。そんな事を感じながら、夏に向けて、白いシャツを一枚買おうと思った。

何もかも、決まらないままの日常。その先に何を描こうか。時々迷う。
その宙に浮いた感覚が少し気持ちよく、ただ少し不安げにも感じる。

晴れた日は、輪郭のはっきりした一人分の影を通じて、私がたった一人であることをことさらに強調するからだろうか。