瞑想によって胸が痛くなるという事について。(その2)
Hiroette さんの BLOG *1 をみてつれづれなるままに。
以前、自分の記事で胸の痛みについて解説してみたが、その原因と対処法も含めて、別の観点から幾つか補足してみる。
胸の痛みの負のフィードバックについて。
前の記事では、胸の痛みを以下のように3つ上げた。
- 呼吸不全によるもの。
- 瞑想によって過剰に敏感になった神経がストレスに反応した物
- その他。
このように3つに分けてみたが、これらは別に独立したものでなく、場合によっては連動している場合も有る。特に1. と 2.は連携して負のフィードバック(悪循環)を形成する事ある。
.胸の痛みについて、前の記事では、呼吸の滞りから来ると書いたが、もう少し詳しく書くなら呼吸の滞りではなく、呼吸の停止*2の方が実は大きく影響している。段階的に書くなら以下の通りであろうか。
- 人間は心配事やストレスに襲われると息が浅く、速くなると同時に偶に止まってしまう。
- また人は怒気を覚えたり、極度の緊張を覚えると息を吸ったまま、吐くの止めて息を胸に留めたままにしてしまう。いわいる怒った時に青筋を立てたときの状態である。
- こうなると肺の気圧が上がったままでちょうど風船が膨らみ緊張するように胸を圧迫して痛みを覚える。
- さらに悪い事に連鎖的に肺でガス交換を行うために心臓へ変えるべき静脈での血流が乱れてしまうので、心臓に負担がかかりやはり胸が痛む。
- またこれが頻繁に起こると全身の血液の循環が滞り体に悪い影響を及ぼすし、脳への血液循環が乱れて頭痛やひどい場合には脳内出血の原因にもなる。*3
次にそれがアナーハタ・チャクラと連度する部分である。
- こうした胸の痛みは痛みを一時的に麻痺させるために、自動的に交感神経の働きを高めてしまう。
- ちょうど運動でハイに成っている時には、怪我をしていてもあまり痛くないのと同じ状況を作ろうとするのである。
- しかしながらまずい事にこれが、アナーハタ・チャクラを形成する神経群の働きを過剰に高めてしまう。
- よってチャクラがストレスに対して非常に敏感になって、また別の痛みを誘発してしまう。
- そうするとまた、呼吸が乱れてしまい。・・・・・・、呼吸の乱れの一番最初の部分に戻ってしまうのである。
1. が先か 2.が先か、ケースバイケースであろうが、連動して起こると悪循環を生み出してしまうので、非常に厄介である。
その対処法について。
胸の痛みの悪循環について、結局、自律的な生理現象の連鎖反応なのでその制御は中々難しいのであるが、やはり要点は自律的でもあり随意的でも有る呼吸を通じて、直していくことになる。多分にそれが唯一の方法であろう。*4基本となる呼吸法としては、数息になるであろうか。禅の方では調心*5を行う為の基本の瞑想として位置付けされている。古い文献*6では「数息は意を遮す。」とあるが、要は視覚、聴覚などからの余計な情報(雑念と言った方が良いか)遮断する働きがある。その方法であるが、簡単に言うなら姿勢を正し座して*7、息をしながら「呼」又は「吸」ごとに数を数え上げて行く瞑想である。ゆっくり数を数えながら呼吸をゆっくり行うのだが、その要点は
- 吸う息は普通に、吐く息はゆっくり静かに吐く。
- 吐く時は横隔膜を十分に意識して大きくゆっくり動かす。*8
- 数を数えるタイミングは出入で数えるのがやり易いであろう。*9
- 数は1から10とか1から100とか上限を設けて、循環して数えた方がやりやすいと思う。
こうしてゆっくりと数える事に心を静かに集中させる事で痛みを治めて、先の悪循環を解消していくのである。さらに加えて、ゆっくりと息を吐く呼吸法は副交感神経の働きを活発にして、自律神経のバランスを回復する働きも有る。したただやり方を書いてしまうと簡単に見えるが、実際に慣れて習熟するまでにはやはりそれなりの練習が必要である。また以前の記事にも書いたが環境も結構重要である。あと我流でやってなかなか上達しない場合、だれか指導者に習ったほうが良いであろう。